VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)のVTIとは何が違うのか??-利回り・配当金・手数料を徹底評価-

vti vs vym

投資家目線でETFを組成していることで有名なバンガード社のETFについては、

今まで新興国市場に投資をするVWOと米国株式市場全体に投資を行うVTIについて分析してきました。

VWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)を徹底評価
【VTI】評判のバンガードETFを徹底分析~利回り・配当金・見通し~

今回はVTIと似ていることで話題のVYMについてVTIと何が違うのか、

利回りや分配金についてひも解いていきたいと思います。

VYMとVTIの連動するインデックスの違い

前回分析したVTIはCRSP USトータル・マーケット・インデックスという、

超小型・小型株を含めた4000銘柄近くに及ぶほぼ全ての米国の株式市場に上場されている

銘柄に連動するETFです。

一方、今回取り上げるVYMはFTSE ハイディビデンド・イールド・インデックスに連動するETFで、

High Dividend Yieldの名前の通り、米国の高配当銘柄約400銘柄で構成されています。

銘柄数からもわかる通り、大型高配当銘柄株を中心に構成されています。

VYMとVTIの産業別構成比率と構成上位銘柄の違い

VYMは高配当銘柄中心ということでVTIとは構成銘柄が以下の比較図のように違ってきます。

一番異なるのはテクノロジー分野の比率ですね。

VTIとVYMの産業別構成比率の比較図(引用:バンガード資料を基に管理人作成)

一番大きな違いはテクノロジーの比率の違いです。

テクノロジーは稼いだお金を次の技術革新に回す企業が多いので、高配当銘柄の割合が少なくなるのです。

一方、石油・ガスのような現金がわんさか入ってくるような業界では配当性向が高い傾向が大きく比率が高くなります。

構成上位銘柄もVTIとは大きな違いを確認することが出来ます。

VTIは巨大IT企業が上位を独占しておりますが、

VYMはVTIの上位銘柄Apple、Microsoft、Amazon、Alphabet、Facebookが入っていません。

代わりに金融機関やエネルギー企業のエクソンや安定収益が見込める日本のNTTにあたるAT&Tが組み入れられています。

VTIとVYMの構成上位10銘柄の違いまた銘柄数もVTIが全構成銘柄が4000銘柄なので上位10銘柄の構成比率が18.3%であるのに対して、

VYMは構成銘柄が400銘柄ということもあり上位10名型の構成比率が26.5%と高いことも違いとして挙げられます。

VYMとVTIのPER・PBR・ROE・利益成長率のデータの違い

VYMとVTIのデータ比較を行っていきましょう。

以下ご覧頂きたいのですが、PERやPBRといった割安指標の観点からはVYMの方が割安なETFとなっていることが示されています。

要因としてはVTIは構成銘柄・産業からも分かるとおり、巨大IT企業の比率が高く、

今後の成長期待が先行して資金が入ってきているので指標上は割高な水準となってしまいます。

VTIとVYMのPER,PBR,ROE,利益成長率を比較

しかし利益成長率にVTI8.2%とVYM3.3%と明確な差が出てきており、

一概に割安だからVYMが良いと断ずることは出来ません。

寧ろ利益の成長に株価は長期的に連動する傾向が強いことを考えると、

長期的な株価の成長を見据えるのであればVTIの方が投資先としては適切でしょう。

VYMとVTIの利回り(リターン)をデータとチャートから比較

それでは肝心の利回りの比較にいきましょう。

以下がVTIとVTMの利回りの比較なのですが、過去5年でみると、有意にVYMに対してVTIのリターンが上回っていますね。

やはり巨大IT企業の躍進がかなり株価に寄与しているということがいえそうな結果となっています。

vtiとvymの利回り(リターン)のデータ比較の図

それではチャート上からもVTIとVYM更にS&P500指数の比較をしてみましょう。

【過去5年】

過去5年の比較ではほぼTotal Stock Market(VTI)はS&P500指数とほぼ同等の値動きとなっていますが、

High Dividend Yield ETF(VYM)は両者に比べて特にこの1年間アンダーパフォームしています。

VTIとVYMとS&P500指数の5年のチャート比較(参照:Vanguard社データを元に管理人作成)

では詳しく、直近1年の動きを確認してみましょう。

VTIとVYMとS&P500指数の1年のチャート比較

2018年から急速にVYMが下方乖離し始めていますね。

やはり、テクノロジー系がこの間堅調に推移したことが、

テクノロジー系企業組み入れ比率が低いVYMに不利に働いているといえそうですね。

そもそも高配当ということは、他に投資をして事業を拡大することよりも、

株主に配当金として拠出した方が株主利益になると考えている結果ともいえ、

先程の成長率で見た通り利益の成長率が低いことから、

現在のような堅調な景気拡大期ではVTIに比べてアンダーパフォーマンスしやすいよいうことが出来そうですね。

VYMとVTIの配当金を比較する

現在のVTIの配当金は前回みてきたように以下のようになっています。

現在2018年9月時点のVTIの価格は150USD近辺で推移していることから、

2018年3月の0.56USD、6月の0.60USDの配当と同水準で下半期も続くと、

1年間で約2.3USDということになります。

つまり現時点のVTI価格150USDから考えると、1.5%程度の配当利回りということになりますね。

VTIの配当金の推移

一方のVYMは現在の価格が90USD近辺なので、

2018年3月の0.60USD、6月の0.63USDの配当と同水準で下半期も続くと、

1年間で約2.4USDということになります。

現在の価格ベースでいうと2.6%の配当利回りということになります。

また配当金の推移もVTIと同様に堅調に右肩上がりに上昇している為、

2008年リーマンショック後に投資した方は持ち値ベースでは5%程度の高い配当金利回りを実現できていることとなります。

VYMの分配金推移

しかしやはり過去5年でみると、配当金を加味してもVTIの方が成績が良いよいう結果になっています。

VYMとVTIの手数料を比較する

バンガードシリーズは手数料が非常に安いことで有名ですが、

VYMが0.08%とVTIが0.04%とVYMが見た目上は2倍となっていますが、

最早誤差の領域なので気にするべき結果ではないでしょう。

VYMとVTIの比較まとめ

VYMとVTIは共に米国の株式市場に投資を行うETFですが、

VTIが米国株式市場全体約4000銘柄に投資するのに対して、VYMは高配当銘柄400銘柄に投資をするという違いがあります。

産業や銘柄でみるとVTIが巨大テクノロジー企業の比率が高いが、VYMには組み入れられていないという特徴があり、

VYMの方が割安ではあるが、組み入れ銘柄の利益成長率はVTIが圧倒的に高い結果となっている。

実際過去5年間でみるとVTIの方が配当を加味した上でも高い結果となっている、

米国の成長全体をバランスよくとるという意味では、VTIの方が正直おすすめなETFではありますが、

VTIの記事でも取り上げた通り、既に景気拡大期は終盤に差し掛かっていることが考えられ、

次回のリセッションが発生した際に底値で広い高い利益獲得を目指した方が良いと考えます。

現時点で大きな利益を獲得できると見込まれる投資先については、

以下に纏めておりますので参考にしてみて下さい!

[2018年・最新の個人投資家向けおすすめ投資先ランキング]

海外アセットマネジメント会社出身者の独自の視点で2018年時点のおすすめの投資先ランキングを作成しています。

老後に向けての資産構築を考えている方は特に参考にしていただければと思います。

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