ベトナムの株式市場への投資はおすすめできない!見通しのよい経済と規制緩和で既に株価はバブル気味。

 

今までベトナムの経済・政治・財政と為替の見通しを二回にわけて分析してきました。

→ ベトナムの経済・政治・財政を分析~株式等の為のファンダメンタル分析~

→ ベトナム株式投資を行う際の為替リスクを金融政策・インフレ・国際収支から考える

今回はベトナムの株式市場は市場全体としてどうなのか?

個別銘柄で有望なものはあるのか?どこで投資できるのか?

また投資するに際しては注意する点はあるのかという点について、

ベトナム株式でリターンを得たい、

という方向けに解説していきたいと思います。

ベトナム株おすすめ注目銘柄:ビナミルク

ベトナム経済、為替については前記事でも分析しましたので、

まずは最もおすすめのベトナム株式銘柄を最初に紹介してしまいます。

ベトナムといえば、この銘柄、「ビナミルク」を抜きにしては語れません。

ビナミルクとはどのような会社なのか?(時価総額国内1位の実力)

ビナミルクは「Vietnam Milk」という名前のとおり乳製品最大手で、

なんと時価総額は2018年10月現在ベトナムNo.1です。

今後ベトナムの経済成長による所得の改善によって、

ビナミルクの株価は堅調に推移していくことが予想されます。

実際にビナミルクの税引後利益は以下のように右肩上がりに拡大しています。

ビナミルクの税引後純利益

 

ビナミルクを指標から分析(ROE、PER、PBR、外国人保有比率)

では実際に、株式投資としてビナミルクは本当に魅力的なのか?

という点について、以下の指標から確認していきましょう。

  • ROE
  • PER・PBR
  • 外国人保有比率

ROE

Return On Equityの略称で和訳は自己資本利益率。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合。

計算式はROE=当期純利益÷自己資本またはROE=EPS(一株当たり利益)÷BPS(一株当たり純資産)。

米国では株主構成に機関投資家が増加し、これらの投資家が「投下した資本に対し、企業がどれだけの利潤を上げられるのか」という点を重視したことも背景となって、最も重要視される財務指標となった。

(引用:野村証券

PER

Price Earnings Ratio (株価収益率) 算出式:現在値÷予想EPS
株価が1株当たりの利益の何倍になっているのかを表したもので、数字が大きければ割高、数字が小さければ割安です。

PBR

Price Book-value Ratio(株価純資産倍率) 算出式:現在値÷実績BPS
株価が1株当たりの純資産の何倍になっているかを表したもので、数字が大きければ割高、数字が小さければ割安です。

(引用:SBI証券

(引用:ビナミルク)

なによりもビナミルクはROEが44%というのは異常な水準です。

ROEはあのウォーレン・バフェット氏が注目している指標で、

企業の資本を用いていくらの利益を上げているかということを示した指標です。

 

例えば、

株主から1000万円を出資してもらい、

200万円の利益をあげていたらROEは20%ということですね。

基本的に、20%以上あれば、非常に効率的に利益をあげている企業であると言われています。

いかにビナミルクのROE44%という水準がすごい数値か理解できますよね。

 

一方、やはり有名な企業なのでPERは25倍、PBRは9.9倍という水準になっています。

一見すると割高な水準に見て取れますが、ROEが44%であることを考えると、

3年以上保有すれば現在の株価は割安水準となってくるので、

長期目線で保有するにはよい銘柄といえるでしょう。

 

また外国人保有比率に注目頂きたいのですが、

ビナミルクの外国人保有比率は59.5%となっています。

 

ベトナムでは外国人の乗っ取りを防ぐため、

外国人の保有比率は原則49%と定められていますが、

一部の例外企業は適用除外となっており、

ビナミルクが除外銘柄であることが分かります。

ビナミルクのチャート

ビナミルクは注目銘柄ということもあり、

2014年の上場以来右肩上がりで上昇していきました。

しかし2017年に調整に入り、

現在はまだ下落トレンドの最中というところです。

ビナミルクのチャート

下落トレンドの終了を確認し、

下値が切り上げっていく段階で仕込むのが良いタイミングとなるでしょう。

ベトナム株式投資をする上でベトナムの経済・政治・財政を復習

ベトナムは東南アジアのライジングスターとして、

急速に成長をし始めていますが、

まだ1人あたりGDPは低く、

人口増加の観点からも今後の成長余地も高いです。

 

ベトナムの経済成長構造も国内消費を中心として、

内需拡大による健全な成長を行っております。

政治は社会主義で共産党一党独裁で不透明なところもありますが、

現在は安定していると言えるでしょう。

一方、財政は徴税システムに不備があり、

しっかり国民から税金を徴収できていないため、

毎年財政赤字が累積しており、

ASEAN諸国の中で最大の対GDP比債務を誇っております。(ネガティブな要素です)

 

今後ベトナム政府の借金の返済によって、

必要な投資が出来ずに経済が停滞するばかりでなく、

通貨の信認が落ち通貨下落に伴ってインフレが発生し国内消費が落ち込むことが懸念されます。

さらに詳しくは以下の記事で論じています。

→ ベトナムの経済・政治・財政を分析~株式等の為のファンダメンタル分析~

ベトナム株式投資をする上でベトナムの為替の見通しおさらい

ベトナムは国民の通貨の信認がなく、

以前は国内経済ですらUSDを中心とした外貨決済で行っていましたが、

現在は政府が外貨の規制を使用したことに加え、

国際収支が大きくプラスということもあり、

ベトナム通貨である「ドン」はドン安の基調はゆるやかになってきています。

 

今後財政問題が台頭するまで暫くはインフレ率の差に応じた、

ゆるやかな年2%~3%程度の下落に留まることが予想されます。

さらに詳しくは以下の記事で論じています。

→ ベトナム株式投資を行う際の為替リスクを金融政策・インフレ・国際収支から考える

ベトナム株の市場平均をチャートと指標から分析

ベトナムでは1990年代初めにドイモイ政策で市場経済に移行して以来、

株式市場の設立が計画されてはいましたが、

共産党政権のベトナムにおいては「資本主義の象徴」である株式市場の開設に反対する保守勢力の抵抗もあり、

設立は遅延している状態でした。

 

2000年になってやっとホーチミン証券取引所が解説、

2005年にはハノイ証券取引所も解説されておりますが、

ホーチミン証券取引所の1割程度となっています。

 

ベトナムの株式市場は歴史としてはまだ20年も経過しておりません。

以下はホーチミン証券取引所の株価指数の推移です。

市場開設投資は上場企業数も少なく、

株価が短期間で急上昇した後直ぐに急落しました。

 

2007年のWTO加盟を期に株価は急騰し、

2008年にバブル崩壊とリーマンショックが重なり急落し、

しばらく軟調に推移しました。

ベトナム株式指数

(引用:ベトナム株式指数)

2015年以降は外国人の投資規制が撤廃されたことにより、

株式市場は堅調さを取り戻しています。

 

ただ企業の情報開示義務が遵守されていないなど投資家の不信感がつよく、

依然として一定以上の株式を外国人が保有できない等で、

いまいち海外からの投資は本格化していません。

 

現在の株価指数は上図注記で「Bubble?」と記載されている通り、

現在は若干過熱気味の水準になっています。

ベトナム株式市場のPERも20倍を超えてきており、

将来の成長を既に織り込んでいると見ることもできる水準です。

 

つまり、すでにベトナム株式市場は割安ではないというレベルであるということですね。

ベトナムと同じ経済規模のカンボジアやミャンマーでは上場企業数が10社未満であるにも関わらず、

ベトナムでは国有企業の上場も後押しとなり約1400社程度が上場しております。

 

ベトナムの上場数

 

ベトナム株の購入方法〜SBIで購入可能〜

中国株やマレーシア株、

シンガポール株は楽天証券でも購入することが出来ますが、

個別銘柄は現在取り扱っているのはSBI証券のみです。

一方ベトナム株指数に連動を目指したETFや投資信託は各証券会社で購入することが出来ます。

SBI証券で取引できる個別銘柄は以下をご覧ください。先程紹介しいたビナミルクも含まれております。

→ SBI証券のベトナム株取扱銘柄

ベトナム株指数連動ETF・投資信託に投資する際の注意点

個別株はよく分からないし、とりあえず市場全体に投資をしようと、

ETF購入を考えられる方も多いと思います。

 

しかし、ベトナム株はビナミルクの欄でも申し上げたのですが、

外国人投資規制が敷かれておりほとんどの銘柄で、

外国人の投資比率が49%未満となるよおう規制されています。

そのため、

指数組み入れ銘柄の中でETFに組み入れることが出来ない銘柄が多数存在しております。

結果として、ヴァンエック・ベクトル・ベトナムETF(青)ベトナム株式指数(オレンジ)に対して著しく乖離した投資成績となっております。

連動しないETFとベトナム株式指数

ベトナムETF、投資信託についてはさらに詳しくは以下の記事でまとめています。

⇒  ベトナムETFやベトナム投資信託のDIAMベトナム株式ファンドを徹底評価

⇒ 【ベトナム株投資信託】4商品を比較検討・おすすめの投資先は結局どこ?

⇒  評判のベトナム・ASEAN・バランスファンドの運用成績・見通しを評価
⇒  評判の「CAMベトナムファンド」の運用成績・見通しを評価
⇒  評判の「ベトナム株式ファンド」の運用成績・見通しを評価
⇒  評判のDIAMベトナム株式ファンドを徹底評価

 

ベトナム個別株取引時の注意点①:高い取引手数料

個別銘柄の取引きは片道2%、つまり往復4%の手数料が発生します。

日本株の個別銘柄の取引の場合は、一回あたり購入金額によらず500円ほどなので非常に高いですね。

つまり最低4%以上値上がりしないと投資成績がプラスにならないということです。

ベトナム個別株銘柄の注意点②:高い為替手数料

取引手数料だけでも非常に高いのですが、

更に購入時の適用されるベトナムドンと売却時に適用されるべトンナムドンで、

5%程差があるので、円貨建てベースでプラスのリターンを確保するには、

取引手数料4%と合わせて10%以上の利益を確保しなければいけません。

ベトナム株に投資を行うのであれば、分析に分析を重ねて長期投資目線で大きな利益獲得を、

狙う必要がありそうですね。

おすすめの新興国株投資手法

今まで見てきた通り、新興国株への投資は経済・財政・政治更に為替を分析した上で、

市場平均に投資をしようとしても、

規制によって市場平均に連動しない可能性が高いです。

また個別銘柄に投資する場合は少ない情報から今後の見通しを組み立てていかないといけません。

またいざ取引するとなっても高い手数料、

高い為替手数料によって10%程度の手数料をはじめから、

背負うことになり非常に不利な戦いを強いられることになります。

私が最も魅力的であると考えている新興国株は以下のように割安であるにも関わらず、

成長力が非常に高い市場です。

魅力的な新興国株市場

ベトナムは確かに経済成長力が高いですが、

株式市場は割高という上図の「左上」の部分に分類されます。

右上の魅力的な市場というのは外国人投資規制によって個人ではなく、

プロのファンドのみに門戸が開かれている場合が多いのです。

そのため、

私は信頼できる新興国株ファンドである「フロンティア・キャピタル」に投資を行っています。

同ファンドでは以下のような驚異的な銘柄に投資を行っています

  • PERは驚異の4倍
  • 配当利回り20%以上
  • ROE30%以上

成長率が高い市場でこれらのお銘柄に投資を行っています

結果として運用開始後3カ月で運用利回り16.6%(年率66.4%)という驚異的な成績を叩きだしています。

新興国投資に興味があるのであれば、ファンドに預けることを検討するため、

または新興国株式投資の議論をするためでもタメになりますので、

まずはファンド担当者の話を直接聞いてみるのが良いかと思います。

フロンティアの詳細を確認する→ フロンティア・キャピタル~新興国投資ヘッジファンドの実態を解明~

以上、ベトナムの株式市場への投資はおすすめできない!見通しのよい経済と規制緩和で既にバブル気味。…という話題でした。

[2018年・最新の個人投資家向けおすすめ投資先ランキング]

海外アセットマネジメント会社出身者の独自の視点で2018年時点のおすすめの投資先ランキングを作成しています。

老後に向けての資産構築を考えている方は特に参考にしていただければと思います。

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