直近低リターン・ハイリスクの『新光ピュア・インド株式ファンド』は高い手数料で投資先として適格とは言い難い!?

インドの投資信託についてはあらゆる会社が組成して運用を行っています。

インドの指数であるSENSEX指数やNifty指数に連動するように組成されたパッシブ型の商品は、

ETFのみで投資信託はアクティブ型の投資信託しか組成されていません。

 

アクティブ型の投資信託というのは指数に対してプラスのリターンを確保することを目指して、

綿密な調査と銘柄選定を行う投資信託のことです。

 

今までインドの投資信託については以下のように分析してきました。

<インド投信・ETFマップ>大国の成長をきちんと取り込むおすすめのファンドを搜索。

 

今回はインドの投資信託シリーズとして、

新光ピュア・インド株式ファンドを詳しく分析していきたいと思います。

 

新光ピュア・インド株式ファンドってどんな投資信託?

 

新光ピュア・インド株式ファンドはAsset Management Oneによって運用されています。

しかし、実質的な運用はTATAグループの投資信託関連会社が運用を担当しています。

 

TATAグループの中核企業であるTATAモーターについては、おすすめできる銘柄なので分析しておりますので、

興味のある方はご覧頂ければと思います。

 

インド株式投資を市場全体・個別銘柄の観点で見通しを分析

 

話を本題に戻しまして、新光ピュア・インド株式ファンドは複数のファンドに投資を行うファンド・オブ・ファンズ形式で運用されています。

 

新光ピュアインド株式ファンドの運用形態

参照:新光ピュアインド株式ファンドの交付目論見書

 

ファンド・オブ・ファンズといっても90%以上はTATAグループの運用ファンドへの投資となっています。

一部の待機資金を国内の公社債投資ファンドに遊ばせておくのも勿体ないので預けておくという形式をとってるわけです。

 

コラム:何故新光ピュア・インド株式ファンドは複雑な投資形態をとっているのかを分析

ここで一つの疑問がわいてきます。

何故、以下のようにややこしい投資形態をとっているのかという点です。

 

新光ピュア・インド株式ファンド
↓↓
TATA・インディアン・オポテュニティーズ・ファンド・ジャパンファンド投資証券(米ドル建て)
【以下TIOFと呼びます】
↓↓
TATA・オフショア・インディア・オポテュニティーズ・スキーム受益証券(インドルピー建て)
【以下TOIOSと呼びます】

 

まず一つ目は直接TIOFを買えればいいのでは?

という疑問です。

 

日本の個人投資家が日本にいながら直接投資をする方法が現在ありません。

新光ピュア・インド株式ファンドを通じて多少手数料が高くても(後述)間接的に投資をすることができないのです。

 

二つ目に何故TIOFは更に同じグループであるTOIOSを通しているのかという点です。

目論見書では説明されていませんが、おそらく確からしい理由を私の視点で紐解きたいと思います。

 

インドの株式は依然として直接投資するのはインド国内の証券会社を通じる必要があります。

日本の証券会社で購入できるインドの銘柄は預託証券という仕組みを使って米国市場を通じて間接的に投資するのに留まっています。

 

インド株式投資の特徴を解説

 

インドの個別株に直接投資を行う箱としてTOIOSを箱として用意します。

運用によって得た利益をインド国内にキャピタルゲイン税として支払うのを回避する為に、

タックスヘイブンのモーリシャスに籍を置いているTIOFを介しているのだと想定されます。

 

タックスヘイブンのわかりやすい仕組みと税制を解説!

 

新光ピュア・インド株式ファンドのリターン(利回り)を比較分析

新光ピュア・インド株式ファンドは市場平均に対してプラスのリターンを求めるアクティブ型の投資信託です。

つまりインデックスに対してどれだけのリターンを確保できているか、

他の投資信託に対してどれだけのパフォーマンスを出しているかが重要となってきます。

 

以下、新生UTIインド株ファンド、ノムラ・インド・フォーカスとインドの指数として頻繁に用いられる、

MSCIインド指数との比較したチャートをご覧下さい。

 

新光ピュア・インド株式ファンドのチャートを指数と他のインド投信との比較

参照:Morningstar

 

新生UTIインドファンドやノムラ・印度・フォーカスに比べて低いリターンであるばかりではなく、

MSCIインド指数に対してもアンダーパフォームしているのです。

 

指数に対しても負けているというのはアクティブ型の投資信託としては納得できる成績ではありませんね。

それではもう少し長期のデータも含めて数字で確認していきましょう。

 

新光ピュア・インド株式ファンドのチャートを指数と他のインド投信とリターンとリスクと手数料を比較

 

直近になればなるほど、リターンが他のファンドや指数に対してアンダーパフォームしているのが見て取れます。

特に直近の1年はMSCIインド指数のリターンが8.29%なのに対して、1.83%という体たらくとなっております。

 

新光ピュア・インド株式ファンドのリスク(標準偏差)を比較分析

 

リターンに続いてリスクについても紐解いていきましょう。

投資におけるリスクは価格が下落する可能性ではなく、『価格のブレ幅』のことをさします。

以下のファンドAとファンドBは同じリターンですが、

どちらが不安なく投資することが出来るでしょうか。

投資におけるリスクの概念を図解

価格の上下動が激しいファンドBのほうがリスクが高く、

同じリターンを挙げているファンドAに比べて保有している間不安がつきまとうでしょう。

 

この価格のブレの幅のことを標準偏差といいます。

 

平均リターンが20%(年率)、リスク(=標準偏差)が20%(年率)の指し示す意味をみていきましょう。

1年後のリターンが以下のようにおさまります。

 

【68.2%の確率】

平均リターンから上下1標準偏差±20%である0%~40%の範囲に収まります。

 

【95%の確率】

平均リターンから上下2標準偏差±20%である▲20%~60%の範囲に収まります。

 

リターンとリスクの図解

では新光ピュア・インド株式ファンドのリターンとリスクを考えてみましょう。

 

新光ピュア・インド株式ファンドのチャートを指数と他のインド投信とリターンとリスクと手数料を比較

 

 

5年の平均リターン4.45%(年率)と5年の平均リスク(=標準偏差)18.30%(年率)から想定される1年後のリターンは以下となります。

 

【68.2%の確率】

4.45% – 18.30% (▲13.85%) ~ 4.45%+18.30%(+22.75%)

【95.0%の確率】

4.45% – 18.30%×2 (▲32.15%) ~ 4.45%+18.30%×2(+41.05%)

 

大きなリターンを見込める半面、大きなマイナスも覚悟する必要がありますね。

インドの投資信託としては高いパフォーマンスを挙げているわけではないので、

相対的に低リターン高リスクの投資信託であるということができるでしょう。

 

新光ピュア・インド株式ファンドの高い手数料

 

新光ピュア・インド株式ファンドの手数料は他のインドの投資信託と同じく、

高い手数料形態となっています。

 

TIOFとTOIOSに間接的に投資をしている為、手数料が高くなっているのです。

購入手数料:3.30%
信託手数料:2.06% (年率)

となっているので、購入した初年度でいうと5.28%もの手数料が発生します。

 

インドの投資信託の中では特別高いというわけではありませんが、

アクティブ型の投資信託の中でも高水準であることはいうまでもありませんね。

 

新光ピュア・インド株式ファンドのまとめ

 

新光ピュア・インド株式は直接的な運用はインドのTATA財閥によって運用されているインドのアクティブ型投資信託です。

MSCIインド指数や新生UTIインドファンド、ノムラ・印度・フォーカスよりも低いパフォーマンスとなっている。

 

特に直近1年間は低い成績となっている点が懸念されるところである。

また、そもそもインド株式市場自体が割高水準となっているので、

現時点での投資は考え直した方がよいでしょう。

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