【国の借金】日本財政破綻からの「日本円崩壊」に備えた通貨分散の必要性

【国の借金】日本財政破綻からの「日本円崩壊」に備えた通貨分散の必要性

 

「日本は財政破綻の可能性がある」

本屋でこのようなタイトルの書籍を見たことがあったりしませんか?

私自身、資産運用はもっぱら新興国の株式投資を行っていますが、

その理由として大きな利益を見込める為という理由の他に、

現在の日本の財政状況に非常に強い危機感を抱いていることがあります。

大げさでしょうか?

 

しかし、資産運用をするにあたり、政府の財務諸表や政策方針を長らく観察していると、

近い将来に日本円の価値が大きく下落する可能性が高いと考えております。

そのため、外貨を保有して「通貨分散」を行うという目的もあり、新興国株投資を行っているのです。

 

今回は、

日本の財政破綻からくる日本円の崩壊がどのようにシナリオで起こり得るのか、

財政破綻懸念がいよいよ近づいてきた時に、何が起こり得るのか?

という点について、わかりやすく説明していきたいと思います。

日本政府の現在の財政状況を見てみよう〜フロー編・国の借金で破産可能性〜

まずは日本政府の財政の危機的な状況を、フローの観点から確認します。

フロー?といきなり言われてもわかりませんよね。

フローというのは企業でいう「純利益」です。

とても簡単に言うと国の最後の最後となる儲け額です。(手取りですね)

毎年の「日本政府の収支」がどのようになっているかということですね。

まずは財務省が現在の日本の財政状況について、

身近なわたしたちの家計になぞらえて説明しているので、

以下をご覧下さい。

(引用:財務省)

一番上の「過去の借金の利息支払い分を含めて毎月17万円の新しい借金をしている状況です」に注目してください。

抜本的な見直しをしなければ、

と記載されていますが、

通常の家計だともはや自己破産、企業であれば倒産しているレベルです。

 

政府の借金も巨額ですが、収入が支出を上回っていれば、ローンを返すこともできます。

しかし日本国政府の現在の状況では、

さらに借金の元本が積み重なり、

借金の利息がどんどんと重くなってきているという負の連鎖状態です。

消費者金融でお金を借りすぎた若者のような状況になってしまっています。

 

以下の図は日本の政府の支出と収入の差です。

青い線が「歳入」、赤い線が「歳出」です。

日本政府の歳入と歳出

直近はアベノミクスも効果もあり「歳入」は増加傾向ではありますが、

依然として毎年40兆円~50兆円の大きな開きが歳出との間に存在しております。

 

今後、超高齢化社会の到来により社会保障費は増大していくことが想定されるので、

歳出の増加は確実です。

国としては税収を急速にあげていかないと非常にまずいのですが、

殆ど経済成長をしていない我が国において、

どうやって税収を増やしていけばいいのか懐疑的にならざるを得ない状況となっています。

日本政府の現在の「バランスシート」はどうなっているのだろう

日本政府の毎年の収支が危機的な状況であることを確認した上で、

その過去の累積として、現状日本政府のバランスシートはどうなっているのか?

という点を見ていきたいと思います。

企業でいうところの先ほど確認したフローがPLで今から確認するのがBS(バランスシート)となります。

バランスシートとは財務状況の「健康診断」をするためにもあるのです。

まずは財務省の資料を確認しましょう。

日本のバランスシート

よくGDP比230%の債務といわれるのは、右側の債務の部分で「1279兆円」となっています。

一方、資産の部つまり左側は606兆円となっているので、

純負債」は差し引き「672兆円」となります。

企業であればいわゆる債務超過、それも「重度」の債務超過で一瞬で倒産している水準です。

 

すでにGDPよりも多い純債務を抱えているということの深刻さが見えてきますよね。

さらに左側の社会保障基金は取り崩すことはできませんし、

政府資産の半分近くは「米国債」が占めており、

日本政府が米国債の売却をすれば米国との関係が急速に悪化する為、

実質的に取り崩すことができない資産ということも頭の痛い問題点です。

フロー(収支)の観点でもストック(累積)の観点でも、

日本政府は普通の家計や企業であればとっくに破産・倒産しているレベルであることが確認できます。

日本政府はいつ財政破産するのか?〜臨界点を迎える日は?〜

普通の企業であれば倒産してしまう水準であるにも関わらず、

なぜ日本は死に体でありながら、財政危機が発生していないのでしょうか。

それは「日本国内全体」でみた場合には「資産超過」となっている為です。

現状、日本政府の「負債」(金融負債)は以下の日銀データのように増加の一途を辿っています。

日本の政府債務(引用:日銀の資金循環統計)

更に毎年40兆円以上のペースで拡大していくことが見込まれています。

一方、日本の「家計の資産」は以下のように現在1800兆円程度と政府債務1279兆円を上回っています。

日本の家計資産

ただご覧頂きたいのですが、増加ペースは政府債務の伸びの方が早いですし、

この10年間の家計資産の伸びは株式等がアベノミクスによって堅調に推移したことが要因で、

他の部分についてはほとんど増加していません。

 

当然会社員の給料はほぼ変わらず、税金が重くなっているので(まさに消費税増税などですね)、

家計は年々苦しくなっており、

資産を蓄える余裕がなくなってきているのです。

 

次回の日本不況期に株価が減少したら、さらに政府債務との差は縮まるでしょう。

拡大する財政赤字(現在40兆円ですが今後増加)、

あまり増える見込みがない家計資産という構図から算定すると、

あと15年~20年後には家計資産と政府債務を合わせても債務超過となり、

臨界点を迎えることになります。

財政破綻懸念が台頭した際に起こり得ること〜インフレを通じて家計の資産が奪われる・国債売りによる借金も?〜

私が海外で勤務していた時に、外国人からよく聞かれたことが、

「日本の財政はいつ破綻するんだ?」

ということでした。

実際日本の財政はもう後戻りできない地点(Point of no return)という状況になっており、

ハゲタカともいえる外国人は日本売りにより莫大な利益を得る機会を伺っているなと感じました。

 

現在政府の債務は約90%を国民の家計資産によって賄われておりますが、

家計資産で賄いきれなくなってきた場合、

日本は外国人の資金に頼らざるを得なくなります。

以下は現在の資産の国際保有比率ですが「海外」以外は国民の預金等が原資となっています。

外国人の保有比率が増加してくると、

一度日本に危機が発生したり、財政収支の状況を見たりして、

外国人が日本国債売りを仕掛けてきます。

 

日本国債の売りが過激になると、まず国債の金利が上昇して利払い費が増加します。

現在は日本銀行の政策もあり、

10年国債でも0%近傍と非常に低い金利で抑えられているため、

年間の利払い費が9兆円で抑えられています。

 

しかし、国債の金利が新興国のように4%や5%になってきたら、

利払い費だけで税収の50兆円を優に超える水準になってしまいます。

借金の利息すら賄えないとなってきたら、もうこれは政府の信用は失墜しますよね。

こうなってくると政府の信用によって価値を持っている日本円の価値が暴落します。

 

さらに日本国債を売却した外国人の日本円⇒外国通貨への変換需要により、

円安が進行する中に置いて、

投機筋の日本円売りが発生し、大幅な円安になっていきます。

現在のトルコリラのように。

 

日本円の通貨としての価値がなくなってくるので、日本国内ではインフレが発生し、

現在1000万円保有している人の実質的な価値は何分の1にもなるということになってしまうのです。

 

一方、インフレの発生によって得をする主体があります。

それは借金をしまくった犯人である政府です。

政府は自分が保有している借金が円建であるため、

借金の価値自体が減少してインフレを通して財政再建を完了することが出来るのです。

 

正直現在の歳入と歳出の差を考えると自力での財政再建は考えられず、

自然な成り行きに身をまかせ国民を犠牲にしてインフレで最後はケリをつけようと考えているとしか思えません。

インフレまでのもう一つのシナリオ:日本政府によるヘリコプターマネー

日本のインフレ発生までのもう一つのシナリオを紹介したいと思います。

今までのパターンとしては、政府債務が家計資産を超えて家計とあわせても債務超過になることから発生する、

財政破綻のケースを説明しました。

 

実はもう一つ財政破綻の前に強烈なインフレが発生する可能性があります。

日銀によるヘリコプターマネーが原因でインフレを起こし、

政府債務を減免するという可能性もあるのですが、

日銀の金融緩和の限界から考えて、

このケースだとあと3年以内に早ければインフレが発生しうる可能性があります。

ヘリコプターマネーからのインフレの可能性については詳しく記載していますのでご参考に。

→ 日本銀行の金融政策からハイパーインフレの可能性を解説〜破綻へ向かう金融緩和〜

日本の財政破綻までのシナリオのまとめ

ここまでをまとめると、

日本の財政は自力では立ち直れないレベルにまで来ております。

毎年40兆円以上の不足が発生し、

政府の純負債は約700兆円、

総負債ともなると1300兆円になっています。

現在政府債務は家計資産によって賄われていますが、

増加が見込みにくい家計資産(現在1800兆円)を、

政府負債が超過する時に財政破綻への足音が聞こえてくきますね。

外国人国債保有主体による日本の国債売りから始まる、

利払費増加⇒財政破綻⇒日本円暴落⇒インフレ発生という経路を通じて、

国民が保有している資産の価値は暴落する一方、

政府債務の実質価値が減少し政府は財政再建を完了させてしまいます。

政府の謀略から自分の資産を防衛する為に、

日本円以外の資産を保有(=通貨分散)を行うことが今後非常に重要になってきます。

以上、〜【国の借金】日本財政破綻からの「日本円崩壊」に備えた通貨分散の必要性〜でした。

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