フィリピン株への現時点での投資はおすすめできない!経済は魅力的だが株価に織り込まれすぎていて割高。

今まで二回にわたってフィリピンの株式投資を行う上で重要となるファンダメンタルと、

今後のフィリピンペソの為替の動向について見ていきました。

過激発言が目立つドゥテルテ大統領が牽引するフィリピンの経済・政治・財政の総合ファンダメンタル分析。内需で安定的に成長していく国への株式投資も選択肢の一つ?
経常収支の悪化がフィリピンペソ相場を直撃!経済堅調なのに為替が売り込まれる理由を紐解く。

今回はいよいよ本題のフィリピンの株式投資について、

フィリピン市場平均全体の見通し、

個別銘柄でおすすめのものがあるのか、

どこの証券会社で何を買えるのか?

という点について説明していきたいと思います。

フィリピンのファンダメンタルと為替の見通しのおさらい

まず本題に入る前に前回までのフィリピンのファンダメンタル分析同国の為替についてのおさらいをしていきたいと思います。

フィリピンはアセアン諸国の中でも成長著しい国でありますが、

経済レベルは依然として低く、

中所得国の罠の水準からも遠く、

人口増加もあいまって今後も成長が持続していくことが見込まれています。

 

政治はドゥトルテ大統領のもと安定しておりますが、財政はインフラ投資に資金が必要となり、

GDP比2%程度と若干ではありますが赤字が拡大しています。

 

最も注意しなければいけないのは、為替で昨年2017年度は新興国に資金が流入し、

新興国通貨が堅調に推移したにも関わらず、フィリピンでは経常収支の悪化という個別要因により、

下落しインフレ率も5%近辺まで上昇しました。

 

経常収支の赤字は内需拡大に国内生産がおいつかず、輸入が拡大したことによる影響と、

一概にネガティブな要因とは言い切れませんが、経常赤字が拡大して為替レートが継続して下落すれば

フィリピン株投資の妙味がそがれる結果となりかねない状態となっています。

フィリピン株の市場平均フィリピン総合指数をチャートと指標から分析

まずはフィリピンの市場全体の様子を日本でいうTOPIXにあたる、

フィリピン総合指数の動向と指標をもとにみていきましょう。

フィリピンの株式市場は260銘柄が上昇しておりますが、時価総額は519億ドルとタイ、マレーシアの半分、日本が3.3兆ドルということを考えるとまだまだ規模は小さい株式市場であることがわかります。

フィリピン総合指数のここ10年の値動きをみていきましょう。

フィリピン総合指数

リーマンショック以降堅調に右肩あがりで推移していましたが、2014年のチャイナショック・資源価格の時から、

この約4年間足踏みしているのが分かります。

一方、フィリピン株全体のPERは20倍、PBRは2.5倍と割高めとなっています。

フィリピン経済はぶれはあるものの平均7%程度の成長率を誇り、

尚且つ株価が停滞していた2016年の日経新聞にも以下のように、

フィリピン企業の利益の伸長が伝えられていることから、

フィリピンの大手複合企業 「Asia300」に含まれる複合企業上位10社の2016年7~9月期純利益が前年比29.36%増となった。

ドゥテルテ新政権下で持続的な経済成長が加速していることがうかがえる。

フィリピン複合企業上位10社の7~9月期純利益は前年比29.36%増、売上高は7.13%増にそれぞれ拡大した。

(引用:日経新聞)

経済・企業収益が不調というよりは、

2010年代初頭に過剰な値上がりをした株式市場が調整をしていると捉えたほうがよいでしょう。

時が経てば経済と企業収益の拡大に伴って、再び上昇することは間違いないでしょう。

フィリピンの市場平均(インデックス)に投資を行う方法〜ETFという選択肢〜

フィリピンの市場平均に投資を行うのであれば、ETF(Exchange Traded Fund)が現実的な選択肢になります。

ETFつまり上場投資信託は株式市場が取引可能な時間に、

通常の株式と同様に売買することが出来る特殊な投資信託です。

ETFは儲かるのか?仕組みとメリット・デメリットをわかりやすく解説

ETFは楽天証券やSBI証券といったネット証券の海外株式の欄で取引することが出来ます。

現在楽天証券やSBI証券で取引できるフィリピンのETFはiシェアーズMSCIフィリピンETFです。

同ETFが連動をめざしているMSCIフィリピン指数は、

フィリピンの株式市場の時価総額上位99%をしめている銘柄の時価総額加重平均指数で、

ほぼほぼフィリピン総合指数と同様の動きをするように設計されております。

フィリピンの個別株の買い方-SBI証券も楽天証券も取り扱いなし!?-

今までの新興国は楽天証券やSBI証券での現地市場上場銘柄があるか、

なかったとしてもADRという仕組みを用いて購入することが出来る仕組みが整っていました。

ADRはAmerican Depositary Receiptの略で、米国銀行がフィリピン上場の銘柄を購入し、

購入した銘柄を担保にして米国市場に元の株と連動する預託証券を発行し、

上場された預託証券を日本の証券会社経由で購入するという仕組みです。

 

現在日本でいながらフィリピン株の取引を行うのであれば、唯一アイザワ証券を通して購入することが出来ます。

しかし、取引を行うにあたっては現地で掛かる諸費用と国内委託手数料によって、

一往復売買することにより2.5%~3.0%の高い手数料が発生します。

(参照:アイザワ証券)

さらに株式購入時と売却時で適用されるフィリピンペソ×円レートは異なるため、

合計すると7%~8%の手数料がかかるというハンデを背負うことになってしまいます。

 

高い手数料を受け入れることができないというのであれば、

現地に行き証券会社で口座を解説する必要がありますが、

現地にいき言語の壁や、現地の知らない証券会社とのやり取り等、

障壁は高くそこまでしてフィリピン株を取引するのは現実的ではないので、

10%以上の利益が見込めるフィリピン株にアイザワ証券経由で投資をしたほうが賢明でしょう。

フィリピン株のおすすめ銘柄〜アヤラ・ランド〜

フィリピンは財閥系の影響力が高く、GDP比で7割~8割をしめています。

フィリピン財閥

今回私がおすすめするのはフィリピン最大のディベロッパーでありアヤラ財閥の中核企業の一つでもある、「アヤラ・ランド」です。

日本の高度経済成長期初期の三菱地所に投資を行うようなものです。

人口が増え、収入が増えれば当然不動産価格は上昇し利益は拡張しますし、

同社はホテル・リゾート事業も行っているので観光客需要もとることができるのです。

実際売上、利益は右肩上がりで、純利益を自己資本で割り算出するROEも15%近辺を、

安定してマークし続けており高い水準となっています。

アラヤランドの利益の推移

現在の株価水準はPER23倍と、市場平均と同じく2010年代初頭の価格高騰により調整局面に入っていますが、

最も固い業種ということもあり、経済成長・人口増加に伴って着実に利益を出すことができる銘柄であると考えています。

フィリピン個別銘柄の値動き(引用:Morning Star)

フィリピン株総括

フィリピン株は2010年代前半に高騰したことによって割高となり、

成長力は抜群であるにも関わらず現在は調整の局面を迎えています。

 

市場平均に投資を行うのであればETFがおすすめですが、

個別銘柄取引はアイザワ証券しか取り扱いがなく現地・国内・為替手数料が、

非常に高く最初から大きなハンデを背負っていると言わざるをえない環境となっています。

 

個別銘柄としては、やはり財閥系の企業が魅力的で経済成長・人口増加を考えると、

最大の不動産会社であるアラヤランドなどがおすすめできる個別銘柄となっています。

本当におすすめの新興国投資手法は?

今回みてきたフィリピンは経済成長力は文句なしの水準だったのですが、

為替レートが下落するリスクがある程度あり、尚且つ過去に成長を織り込んでしまっていた結果、

現在は割高な水準となってしまっています。

さらに日本から取引する際には高い手数料がかかってしまうという難点も抱えています。

本当に魅力的な新興国株投資というのは、フィリピンのように成長力が高く、尚且つ割安で放置されている市場です。

魅力的な新興国とは

フィリピンは左上に属しますね。

私が狙うような新興国市場は、まだ外資の投資が積極的ではなくフィリピンと同様に、

日本の個人投資家が取引できないような国に多く存在しています。

 

さらに個別銘柄の情報に日本からアクセスすることは難しく、投資を行うのが困難な状況になっているのです。

その為、私は厳選した新興国市場の中の更に厳選した個別銘柄に投資を行っている、新興国ファンドであるFrontier Capitalに投資を行い新興国株投資の根幹としています。

興味のある方は以下に詳しくまとめておりますので参考にしてみてください。

↓Frontire Capital解説ページ↓
年率66%利回り?最先端・新興国株投資ファンド『フロンティア・キャピタル』

以上、フィリピン株への現時点での投資はおすすめできない!経済は魅力的だが株価に織り込まれすぎていて割高—でした。

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海外アセットマネジメント会社出身者の独自の視点で2018年時点のおすすめの投資先ランキングを作成しています。

老後に向けての資産構築を考えている方は特に参考にしていただければと思います。

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