インドの国内ETFである銘柄1549と1678を比較分析- 高い乖離率が問題点 –

今までインドのファンダメンタルI(経済・財政・政治)と為替の見通しを分析したあと、

株式市場の概況並びにおすすめ銘柄について分析してきました。

インドの経済・財政・政治を分析~ファンダメンタル分析~
インド株式投資を行う際の為替リスクを金融政策・インフレ・国際収支から考える
インド株式投資を市場全体・個別銘柄の観点で見通しを分析

インドはモディ政権のもとで政治は安定して、経済はいうまでもなく今後の世界の経済成長を索引するドライバーで、

為替も安定的に推移しており、当然世界の投資家から注目を受け株価は若干割高な水準になっています。

更に前回日本で取引できるインド株の投資信託についても分析しました。

インドの投資信託をランキング形式で紹介

投資信託の中にも新生UTIインドファンドのように有望なものもありますが、

シンプルにインドの株式指数に連動した商品に投資を行おうとする場合は、

投資信託に品揃えがない為、ETFへの投資を行う必要がでてきます。

今回は日本で取引を行うことができる

・上場インデックスファンド S&P CNX Nifty先物 (インド株式) (1549)

・NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信 (1678)

について分析していきたいと思いいます。

インドETFとSENSEX指数との比較

それでは各ETFについて分析していく前に、インドの代表的なSENSEX指数(青色)

銘柄コード1678:NEXT FUNDS インド株式指数 (赤色)
銘柄コード1549:上場インデックスファンドS&P CNX Nifty先物 (緑色)

をご覧下さい。

NEXT FUNDSはSENSEXそのものに連動を目指しているものではありませんが、

概ね同じレベルのパフォーマンスに見えます。

しかし上記の図はYahoo financeから管理人が作成したものなのですが、Yahoo financeでは

配当の再投資を指数は加味していないので実際は更にSERNSEX指数は高いパフォーマンスとなっています。

以下個別に見ていきましょう。

NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投信 (1678)

NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty50連動型上場投(以下:NEXT FUNDS)はNifty 50指数の日本円換算に

連動する成果を目指すETFです。

Nifty50指数についての説明を引用します。

※ Nifty 50指数は、インドを代表する株価指数です。インドのナショナル証券取引所に上場する銘柄のうち、時価総額、流動性、
浮動株比率等の基準を用いて選定した50銘柄で構成されています。指数の計算方法は、浮動株調整済時価総額加重平均
方式です。1995年11月3日を基準日とし、その日の指数値を1000として、インドルピー建てで算出されています。

(引用:NEXT FUNDS 交付目論見書)

インドの指数といえばムンバイ証券取引所に上場されている銘柄で構成されるSENSEX指数が有名ですが、

二番目に大きい日本でいう大証証券取引所にあたるナショナル証券取引所に上場されている銘柄で構成されているのが、

Nifty指数だということです。

二つの指数に違いについては詳しくコラムで触れますが、構成銘柄もにており値動きもほぼほぼ同じ動きとなっています。

では肝心な連動を目指す指数であるNifty50指数とNEXT FUNDSの連動度合いなのですが、以下ご覧ください。

基本的にはベンチマークであるNifty50指数に対して、NEXT FUNDSがアンダーパフォームしているのは懸念される点です。

現時点で2016年9月比でベンチマークであるNifty50指数が30%以上上昇していることに比べると、

NEXT FUNDSは20%程度しか上昇していないことを考えると乖離率は高いと言わざるを得ないでしょう。

乖離の理由については、

ETFの購入や売却などのファンドの純資産額に備える為に一定程度の余裕を持たなければいけないこと、

組入銘柄の組換え時に、銘柄入れ替えする際のコストと、組み換え中に価格が変動するリスク等を、

挙げていますが、それにしても乖離は高いと言わざるを得ないでしょう。

手数料は購入時価格の0.3%と安いですが、ファンド運用にかかる経費率は0.95%となっており、

ファンドの価格に0.95%の下落を齎しているということになるので、

購入時手数料と合わせると実質1.25%の費用を支払っていることになります。

ただやはり経費率を考えても、乖離の理由の説明にはなりませんよね。

コラム:SENSEX指数とNifty50指数の違いを解説

まず最も使用されているSENSEX指数(正式名称「S&P BSE SENSEX」)ですが、

アジア最古の取引所であるムンバイ証券取引所に、上場されている大型株30銘柄の時価総額加重平均型の株式指数です。

なんと30銘柄でムンバイ証券取引所の時価総額の約50%を占めていると言われています。

一方Nifty50指数(正式名称「S&P CNX Nifty」)はナショナル証券取引所に上場されている銘柄のうち

50銘柄を選出して同じく時価総額加重平均型で構成しています。

両者は違う指数ではあるのですが、組み入れられている銘柄で被っているものも多いため、

以下のように両者はほぼ同じ動きをしています。

赤:SENSEX指数 青:Nifty50指数

SENSEX指数とNift50指数

インドの指数という観点では、どちらを選んでも遜色なさそうですね。

 

上場インデックスファンド S&P CNX Nifty先物 (インド株式) (1549)

次は日興アセットマネジメントによって運用されている、

上場インデックスファンド S&P CNX Nifty先物 (以下:上場インデックスファンド)です。

運用目標について交付目論見書を抜粋すると、

当ファンドは、主として別に定める投資信託証券の一部またはすべてに投資を行ない、
信託財産の1口あたりの純資産額の変動率を円換算したNifty50指数先物の変動率に一致
させることをめざして運用を行ないます。

(引用:上場インデックスファンド交付目論見書)

Nifty50の現物ではなく、先物への連動を目標するETFということですが、

日経平均と日経平均先物が概ね同じ動きをするのと同様、殆どNifty指数連動と考えていただければと思います。

先物と現物は価格が乖離すると、両者の鞘を取ろうとする裁定取引が働き著しい乖離が起きないようになっている為です。

以下は上場インデックスファンドとNifty50先物の乖離ですが、累積・年率共に著しく高い下方乖離率を示しています。

とてもじゃないですが連動率が高いとはいえない結果となってしまっていますね。

更に最初の図にも乗せた通り。NEXT FUNDSよりも、ほぼNifty指数と同じ動きをする

SENSEX指数からも大きくアンダーパフォームしているので、投資妙味は著しく低い問題ETFということが出来るでしょう。

国内インドETFについてのまとめ

国内インドETFとして上場されているNEXT FUND Nifty50指数と上場インデックスファンんどNifty50指数は、

SENSEX指数と同様の動きをするNifty50指数に連動することを目的に作られているが、

連動目標であるNifty50指数との乖離が著しく高く、運用目的を達成しているとは到底いえないレベルである。

新興国のETFにおいては、今回のインドのケースのように乖離率が高くなることが多く注意が必要となる。

おすすめの新興国株式投資手法も併せて下のランキングで紹介していますので参考にしてみて下さい!

 

[2018年・最新の個人投資家向けおすすめ投資先ランキング]

海外アセットマネジメント会社出身者の独自の視点で2018年時点のおすすめの投資先ランキングを作成しています。

老後に向けての資産構築を考えている方は特に参考にしていただければと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です