評判のダイワ・ブラジル株式ファンドを徹底評価~ブラジル投資信託の現状と見通しを分析~

ダイワ・ブラジル株式ファンド

ブラジルはBRICsの一角として2000年代~2010年代初頭は持て囃されておりましたが、

現在は高い債務比率、混迷している政治状況に苦しみ低成長に陥っています。

ブラジルの経済・政治・財政を分析
ブラジル株式投資を市場全体・個別銘柄の観点で見通しを分析

今回は実際にブラジルの株式市場に投資をしたいけれど、

ブラジルの個別銘柄は分析が難しくて何に投資をすればよいか分からない。

そんな方はブラジルの投資信託への投資を考えられると思います。

前回はブラジルの投資信託第一弾としてHSBCブラジルオープンの分析を行いましたが、

本日はダイワ・ブラジル株式ファンドについて分析していきたいと思います。

ダイワ・ブラジル株式ファンドってどんなブラジル投資信託?

ダイワ・ブラジル株式ファンドは中長期的にボべスパ指数を上回るパフォーマンスを求めて運用する投資信託です。

つまり指数に対してプラスのリターンを追求するアクティブ型の投資信託ということですね。

ボべスパ指数は日本でいうTOPIXのようなブラジル株式市場の温度計として最も有名な指数です。

名前がダイワなので大和証券が運用を行うのですが、

投資先決定に関してはサンタンデール・アセット・マネジメントの助言を受けています。

サンタンデール・アセット・マネジメントはスペインの大手銀行サンタンデールの子会社で、

欧州と南米市場を対象に資産運用を行っております。

ダイワ・ブラジル株式ファンドの成績 vs ボべスパ指数

ダイワ・ブラジル株式ファンドはボべスパ指数に対してプラスのリターンを目指すアクティブ型の投資信託なので、

当然ボべスパ指数との比較が重要になります。

以下のようにダイワ・ブラジル株式ファンドはボべスパ指数と2年前までは連動しているのかというくらい、

同じ値動きをしていましたが、直近1年では指数に対してもアンダーパフォームしてしまっています。

ダイワ・ブラジル株式ファンド対ボべスパ指数

データ上でみてもボべスパ指数に対して5年連続で低い運用成績となってしまっていますね。

コラム:ボべスパ指数の値動きをおさらい

ボべスパ指数はリーマンショックから一早く立ち直りましたが、

その後の資源価格の大幅下落が資源に大きく経済依存をしているブラジル経済を直撃したばかりでなく、

政治が汚職続きで混乱、更に資源価格下落による財政収支の急速な悪化が重しとなり、

ずっと軟調な時代が続いていました。

2017年は政治の混迷が一旦落ち着き、新興国市場が全体として堅調であったことを受け続伸しましたが、

2018年の10月に実施される大統領選の不透明感、その後の政策が財政収支に歯止めを打てるのかという疑問、

更に直近のトルコやアルゼンチンの危機の影響もあり再び弱含み始めています。

ボべスパ指数の値動き

 

ダイワ・ブラジル株式ファンドのリターン(利回り)vs 他のブラジル投資信託

では他のブラジルの投資信託と比べてみると如何でしょう。

以下の図をご覧ください。

ダイワ・ブラジル株式ファンドのチャート上の他のブラジル投資信託とブラジル指数との比較

他のおHSBCブラジルオープンやBNPパリバ・ブラジル・ファンドに比べるとましな成績となっていますが、

比較する時の指数として用いられるMSCIブラジル指数と比べると低いリターンになっていますね。

 

HSBCインドオープンのデータ上の他のブラジル投資信託とブラジル指数との比較

データ上もボべスパ指数と同様、MSCIブラジル指数に対してもアンダーパフォームが続いています。

過去10年でいうと、MSCIブラジル指数が平均年率▲4.04%なのに対して、

ダイワ・ブラジル株式ファンドは平均年率▲6.92%となっております。

平均年率でいうと▲2.88%となりますが10年間という期間では以下のように大きな差をなります。

MSCIブラジル指数とダイワ・ブラジル株式ファンドの10年間

どちらにしても下落しているのですが、ダイワ・ブラジル株式ファンドは10年預けて資産が半減するという悲しい結果となります。

更に後述する高い手数料を考えると、悲惨な結果となってしまいます。

ダイワ・ブラジル株式ファンドのリスク

リターンについては低いことを説明してきましたが、リスクについてはどうでしょう。

投資におけるリスクというのは価格下落可能性のことではなく、価格の変動幅のことを指します。

統計学的な名前でいうのであれば標準偏差です。

ファンドAとファンドBは同じリターンを挙げていますが、

値動きはファンドBの方が明らかに大きく、保有している期間の心理的な負荷は非常に高いですよね。

投資におけるリスクの概念を図解

それでは、もう一度先ほどのデータを使ってダイワ・ブラジル株式ファンドのリスクについても見ていきましょう!

HSBCインドオープンのデータ上の他のブラジル投資信託とブラジル指数との比較

ダイワ・ブラジル株式ファンドの5年リターンが▲1.70%(年率)で5年リスク(=標準偏差)が32.14%(年率)の場合、

今後1年の値動きが統計学的に以下のような範囲に収まることを示しています。

平均リターン▲1.70から上下1標準偏差±32.14%である▲33.84%~30.44%の範囲に、

68.2%の確率で入り、

平均リターンから上下2標準偏差±64.28%である▲65.98%~62.58%の範囲に、

95.0%の確率で入ります。

正直High Risk Low Return投資先と言わざるをえませんね。

ダイワ・ブラジル株ファンドの高い手数料

ダイワ・ブラジル株ファンドは指数よりも低い手数料ですが、

新興国投資信託特有の非常に高い手数料体系となっております。

購入手数料:3.24%
信託手数料:1.81% (年率)

つまり購入初年度の手数料は5.05%となり、その後毎年2%近い手数料が発生するということですね。

高いパフォーマンスを挙げているのであれば、

納得できますが今まで説明してきたとおり低い成績を挙げていることを考えると納得することは出来ませんよね。

ダイワ・ブラジル株式ファンドのまとめ

そもそもブラジル自体が成長率が低く、政治・財政が不透明感が強い中で、

ブラジルのアクティブ型の投資信託の成績は軟調なものに終始している。

ダイワ・ブラジル株ファンドも例外ではなく、High Risk Low Returnの投資先となっており、

とても投資先としておすすめできるものにはなっていません。

以下に私が新興国株で大きな利益獲得を狙うと考えている投資先についても、

ランキング形式に纏めていますので、参考までご覧頂ければと思います。

[2018年・最新の個人投資家向けおすすめ投資先ランキング]

海外アセットマネジメント会社出身者の独自の視点で2018年時点のおすすめの投資先ランキングを作成しています。

老後に向けての資産構築を考えている方は特に参考にしていただければと思います。

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